静かな海辺の町でくらしてみたい。毎日美味しい自然の幸をたくさん食べたい。そんな憧れの離島暮らしをしてみたいと考える一方、離島ってどんなところが不便なの?何が一番魅力的なの?と疑問に思う事はありませんか?
今回は離島で生まれ、離島で育った私が書く、離島で暮らした時のメリット・デメリットを書きたいと思います。
今、離島で暮らしてみたいとあこがれを抱く方、迷っている方はこの記事を少しでも参考にしてくれたらうれしいです。
離島暮らしのメリット
景色がインスタ映え
インスタ映えが非常に重要視されている現代。本土にあるようなこじゃれたカフェなどはありませんが、何といっても景色!自然に囲まれた離島では、人が作ったものではなく大自然の中で生まれたインスタ映えする景色が常に広がっています。
例えば、海を撮るんであれば朝・夕方・夜といった時間帯を分けることで、その時間でしか撮れない最高のインスタ映えを狙ってください。
海・山・川が近い
都会ではなかなか行けない海・山・川。それが離島になれば自転車ですぐに行けちゃいますし、アウトドア派の方にはすごくうれしいですよね。思い立ったら、すぐにでもいけちゃう距離というのはなかなかの離島に住む人の特権です。
海・山・川が近いため離島の子供たちは、学校が終わった後などにすぐにでも自転車で行ける距離のため、みんな焼けていてまさに健康優良児そのものなのです。
魚が抜群にうまく、そして安い
都会では新鮮でおいしい魚を食べようとするなら、それなりのお金がかかってしまいます。しかも、あまり美味しくない。それが離島ならば、海はすぐそこなわけですから、魚が抜群にうまく、そして安い!
はっきりいって、離島にあるその辺のスーパーで買ってもめちゃくちゃおいしいんです。値段もかなり安くなっているので、家庭の晩御飯などでは当たり前に新鮮な刺身が出てきます。魚好きの方には毎日がご馳走でたまらない離島ライフになるでしょう。
顔馴染みができやすい
離島は基本狭いわけですから、買い物先や遊びに行く先はだいたいみんな決まっていますので、お店などでは顔馴染みができやすいです。離島での暮らしが長ければ長いほど、周りの人はほとんど顔馴染みになります。
周りに知ってる方が多いともし事故やトラブルが起きた時など、とても助かります。自分が身分証明書などをもっていなくて気絶などしたときは周りの知り合いが必ず助けてくれる、そんな強みが離島にはあるのです。
渋滞がない
都会だとどこにでもある渋滞、しかし離島には全くと言っていいほどありません。離島全体でのイベントごとにはさすがに渋滞もしますが、都会の渋滞に比べれば、「これを渋滞といえるのか?」と思えるほどです。
渋滞がないので、思った通りの時間に目的の場所につくのでその日その日の計画などがとても立てやすいのです。しかし、離島でも工事などはあるので、そこだけ要注意ですね。
どこに行っても人が少ない
離島の最大の特徴が人が少ないです。どこにいっても人が少なく、とても歩きやすい。都会みたいに人混みをよけながら歩くことはまずありえません。島全体での祭りなどだとさすがに人でごった返しますが、日常生活において人混みはまずないです。
人混みが苦手という方はとても多いです。買い物や遊びに出掛ける際でも人が少ないので疲れにくいですし、人混みに行った時のあのストレスを感じることもないのです。
車での移動距離が少ない
先ほども少し書いたように基本、島は狭いです。車さえあればスーパーやコンビニ、市役所、病院、学校などはすぐに行ける距離になっています。都会ではなかなか味わえないこの移動の楽さがたまらないですね。
離島ならではの趣味ができる
都会ではマリンスポーツや登山などの趣味はまず移動に時間がかかりすぎます。しかし、先ほどの記事でも書いたように海・山・川が近いため、アウトドアの趣味を作りやすくもあります。
私は離島に住んでた頃は、アウトドアの趣味が一切なかったので今では、本当にもったいないことをしたと悔やんでいます(笑)
外に出てのダイエットに最適
「外に出てウォーキングやジョギングをしたい、でも人が多いしなんか恥ずかしい」と思っている都会の人は多いです。しかし離島は人も少なく、夜になれば店は早い時間に閉めてしまうので夜はほとんど人はいません。
しかも離島の夏はとても暑いので、汗をかきやすく、離島はダイエットに最適といえるでしょう。
夜空がきれい
先ほど、景色がインスタ映えとは書きましたが、私が特に注目してほしいのは夜空です。離島は空気が澄んでますので、都会では決して味わえない最高の夜空が見れます。
夏の花火の日なんかは、その満天の星空をバックに花火があがるわけですから、最高の景色が拝めるでしょう!
離島暮らしのデメリット
夏が暑すぎる
離島暮らしでの最大のデメリットといっても過言ではありません。本当に夏が暑すぎるんです。離島は海に囲まれているわけですから、常に湿気に覆われていますし、不快指数が高すぎるんです。
「でも、海が近いんだから海に行けばいいじゃん」という方もいらっしゃいますが、私みたいなインドア派は、離島の夏は地獄でした。
車が必須
離島は車があれば便利でいいですが、車がなければ不便極まりないです。都会みたいに住宅街にスーパーがあったり、コンビニがあったりはしません。ちょっとした買い物などでも必ず車が必要になってきます。
路線バスなども走っていますが、バス停までがまず遠く、本数が少なすぎるため離島の中ではあまり利用する人も少ないです。
物によっては物価が高すぎる
私が住んでいた離島では特にガソリンとお肉がかなり高かったです。上記でも書きましたが離島では車が必須になってきます。プラス、ガソリンが高いとなれば家計にとってもものすごい痛手になりますよね。
食べ物でも魚が好物という方は離島ライフも充実した暮らしになるでしょうが、魚食べれないし、肉が好物という方にとっては離島ライフは苦しいものになるでしょう。
店が閉まるのが早い
近くに大きいショッピングセンターなどがあればいいですが、地元地域の方は商店街が買い物の主になってきます。しかし、その小さい商店などは閉まるのが早すぎるんです。大体、夕方には閉まってしまいます。
洋服などの品ぞろえが悪い
都会では洋服専門店はたくさんありますが、離島にはほとんどありません。あっても、離島のお客さんが集中してしまうので、他のお客さんともかぶるのがザラになってきます。
私も高校時代のころはちょくちょく服がかぶることが多かったので、通販で買ったり親の用事で本土に行った時などに服を買うようにしていました。
よそ者には冷たい
顔馴染みには優しい離島の人ですがよそ者にはとことん冷たいのが離島の人です。私も数年に一度、離島に帰省する時がありますが店に入れば「誰だ?こいつ?」みたいな顔で本当にみられるんです。「いらっしゃいませ」などの声掛けもありません。
離島に移住したとして、最初の方は店に入るのもつらい日々が続くかもしれませんが、一度顔馴染みになってしまえば、とことん優しくなるのが離島の人の特徴でもあります。
仕事がない
離島に移住してきて、一番困るのが仕事です。離島では仕事の幅が極端に少ないですし、しかも賃金がとても安いです。離島で好きな仕事に就くのはなかなか困難ですが、仕事の選り好みをしなければ仕事が全くないというわけではありません。
しかし、移住するには仕事は必須になってくるでしょうから、いざ仕事に就けたとしても仕事でいっぱいいっぱいになってしまい、素敵な離島ライフを過ごしていくには難しいかもしれません。
すぐにうわさが広がる
離島は狭く顔見知りが多いわけですから、直ぐにうわさが広がります。すこしでも変なことをしようものなら、あまり人に知られたくないことでもすぐに知られてしまうんです。
離島では「常にだれか知っている人が自分を見ている」という意識を持ち、周りを気にしながら行けていかなければなりません。「まったくそういうの気にならない」という方には大丈夫ですが、気にする方にとっては離島は非常に住みにくいといえるでしょう。
虫が多すぎる
離島の虫は多く、しかもでかい!家の中でもバンバン出てきます。「虫、嫌い!」という方には、はっきりいって離島暮らしはおすすめできません。「虫と共に生きていく」というナウシカぐらいの信念がなければ離島暮らしは無理でしょう。
冗談抜きで、手のひらサイズの蜘蛛など頻繁に出てきます。逆に都会では見れない珍しい虫もよく出没するので、虫好きで虫の観察などを趣味にしている方には素敵な環境といえるでしょう。
アミューズメント施設が少ない
離島はカラオケ、ボウリング、ゲームセンターなどのアミューズメント施設が極端に少ないです。映画館もなどもあまりありません。
何度も書きますが離島はアウトドア派の方には素晴らしい環境ですがインドア派の方にはとことんお勧めできないのが離島なのです。
離島暮らしを夢見るあなたへ
上記のメリット・デメリットを読んで「やっぱり離島で暮らしたい!」と思っている方へ、あなたが離島で暮らすには何が必要なのか?何をすべきなのか?
少しでも離島暮らしを実現できるようにすべきことを、ステップアップ形式で書いていきたいと思います。
1.移住する島を決める
日本の有人島は数多くあります。まず数ある有人島から自分が本当に住んでみたい島を決めましょう。本土からなるべく近い島がいいのか?遠い島がいいのか?人口は少ないほうがいいのか?多いほうがいいのか?何が有名なのか?
様々な角度からその島の特徴を調べていき、自分が本当に住みたい!自分だったらこの島でやっていける!というぐらいのつよい確信をもてるようなそんな島を探しましょう。
2.その島に仕事があるか調べる
生活していくうえで必ず必要になっていく「仕事」。しかしデメリットで書いたように離島は職種の幅が狭く、賃金がとても安いです。移住する島を決めたら、その島に自分がこの先ずっと続けられると思う仕事を探しましょう。
ここで大事なのが「その仕事に骨を埋める」という覚悟が必要になってきます。離島では転職が非常に厳しくなっています。デメリットでも書いたように離島は狭いので、違う職場でも顔見知りが多く自分の情報が伝わっている可能性が非常に高いのです。ですから、仕事を探す際には「その仕事で骨を埋める」という覚悟でなんとなくで仕事を決めるのは絶対に避けましょう。
3.その島に住居があるのか調べる
これも生きていくうえで必要な「住居」。住居を探すに至って非常に手っ取り早いのが住み込み付きの仕事を探すことです。離島では結構住み込みありの仕事が多いです。特に宿泊施設の求人が多いですね。
最近では、離島でもマンションや住宅街が結構建ってきています。ですから住居探しではそんなに苦労することはないと思います。
4.実際にその島に視察に行ってみる
離島に移住するので一番大事なのが「実際に行ってみる」です。まあ離島に行かず移住しようとする人はあまりいないと思いますが、これは本当に大事です。
今はネットである程度のことを調べることができますがやはり限界があります。実際に行って周りの環境や人の良さなど、自分の目で見てみましょう。しかし、視察に行くだけでもなかなかのお金がかかってしまいますので、ネットで限界まで調べるようにしましょう。
5.島に暮らしている自分を想像してみる
実際に島に行ってみたなら、その時離島に住んでいる自分をたっぷり想像しましょう。都会では当たり前のものが離島では当たり前じゃない、離島では当たり前のものが都会では当たり前じゃない。
都会でちょっと地区を変えて引っ越すわけではありません。「離島に引っ越すんです」それをしっかりと念頭において想像するように心がけましょう。
本土にきてびっくりしたこと
ここでは、少し脱線しまして、離島で育ってきて本土のことをまるで知らない私が本土に出てきて特にびっくりしたことベスト5を書きたいと思います。
他にもたくさんありますが、びっくりすることが多すぎて書ききれないので特に印象に残ったものだけ書きたいと思います。
信号が点滅しない!
私が住んでいた離島では夜の9時には島全体の信号が点滅していました。離島に住んでいたころは全国、夜中は信号が点滅すると思っていた私、本土でできた友人に「何時に点滅するの?」と聞いたところ「・・・は?しないけど」と返されたときは、かなりの衝撃を受けました。
食べたことない!
都会では当たり前にある、マクドナルド、ケンタッキー、吉野家、私の住んでいた離島ではそういう有名チェーン店みたいなものは一軒もありませんでした。初めて友人に連れて行ってもらったときは、はしゃぎすぎて引かれましたね。
フードコート!
初めてフードコートに連れて行ってもらった時のこと。友人と注文を済ませ、店員に渡されたなんか変な機械的なもの。友人に「なにこれ?」と聞きました。「それ?料理が出来上がったらそれで呼んでくれるんだよ」
もうね、信じられませんでしたよ。本土にきてびっくりしたこと色々ありましたが、これが一番衝撃でしたね。なんか文明に取り残された感がすごくしましたね。
方言が通じない!
離島では当たり前に使っていた方言、本土にきてまったく通じない!離島では方言と思って使ってませんので、標準語の延長上と思ってましたから、これもかなりの衝撃でしたね。
あとイントネーションが度々違うらしく、自分が何か喋るたびに周りは大爆笑でしたね。
まとめ
いかかがでしたでしょうか?
離島暮らしの頃のことを思い出しながら、
人生で半分離島暮らし、半分都会暮らしの私が書いてみました。
今は、数年に一度離島には帰るぐらいなんですが、
その帰るたびにどんどん変わっていく離島の姿に
嬉しくもあり、悲しくもあります。
この記事を読んで何かのきっかけにでもなってくれたら嬉しいです。
ありがとうございました。
ダイコク